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マイニング装置盗難事件、アイスランドと中国をつなぐ点と線

仮想通貨の人気はここ数年で急上昇し、マイニングは大きな利益をもたらす作業となっている。トランザクションの処理やブロックチェーンの検証により得られるビットコインの報酬額が減少するなか、世界中のマイナーは大小さまざまな規模でマイニングを行い、利益を得ようと工面している。

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マイニングは大きなリスクを伴い、小規模なマイニングでも、ハードウェアや冷却システム、電力消費などでコストがかさむ恐れがある。とはいえ、ASICマイナーのような高性能のハードウェアを購入できる潤沢な資金を持つ者は、有利な立場に立てる。

しかしそれは同時に、彼らが犯罪者の標的になるということでもある。悪党らがシステムをハッキングして大切な仮想通貨を盗んだり、ハードウェアそのものを持ち去ったりと、危険が潜んでいることは事実だ。

今月、ハードウェア盗難の事件がメディアの見出しを飾った。ビットコインのマイニングに使われる600台以上のコンピューター、総額約200万ドル相当が中国で押収されたのだ。

アイスランドから中国へ?

中国で押収されたマイニング機器は、昨年末にアイスランドで発生した一連の盗難事件と関連している。アイスランドでは12月から1月にかけて3件の異なる事件が発生。あわせて600台のコンピューターが複数の容疑者により盗まれていた。

AP通信によると、当初11人が逮捕され、うち2人が窃盗容疑でその後も拘留された。窃盗のうち1件は、ビットコインのマイニング用コンピューターを保管していたデータセンターで1月に発生した。

地元ニュースメディアのビシールによると、アイスランドのIT企業のアドバニアは、窃盗犯らが1月にレイキャネスのデータセンターからコンピュータを盗む様子を監視カメラでとらえ、映像には勾留中の2人の男がはっきりと映されていたという。

4月、容疑者の1人が拘置所から脱走し、偽のパスポートでストックホルム行きの飛行機に乗ってスウェーデンに逃亡した。シンドゥリ・ポル・ステファンソン容疑者はその後、アイスランドに戻るつもりだとの声明を出し、自身の拘留期間は4月16日で終了していため、当時、自分には旅行する権利があったと主張した。

アイスランド当局は今のところ、盗難された機器を追跡できていない。警察は、盗難されたマイニング装置を追跡できるよう、国内のITサービスプロバイダーや電気技術者、データ記憶装置の管理者らに電力使用量の異常な増加があればすべて報告するよう求めていた。

その2か月後、中国の警察が天津で600台のコンピューターを押収した。これは単なる偶然の一致ではない。機器の稼働場所での異常な電力使用を送電網の管理者が報告し、天津の警察当局の目に留まることとなった。

コンピューターの台数が全く一致することからすると、これらの機器がアイスランドで盗まれたものである可能性は高い。アイスランド警察は、中国当局にこの2つの事件の関連について調べるよう働きかけている。

裏には高度に組織化された犯罪組織?

アイスランド当局は依然として、中国当局からの協力要請への返事を待ち続けている。捜査の協力が得られれば、少なくともこの2件のコンピューターを結びつけるることは決して難しいことではない。このコンピューターが、アドバニアのデータセンターから盗まれたものだとすれば、ほぼ確実に部品のシリアル番号が入手できる。

そうすれば、天津で押収されたコンピューターとの照合作業が可能になり、ハードウェアの出所を確認することができる。ハードウェアの所有者らは、自らの財産を回収できれば間違いなく喜ぶだろう。そして今回の件に関係する犯罪組織の存在が調査により明らかになる可能性もある。

アイスランド警察のオラフル・ヘルギ・キャルタンソン氏は「これは前例のない大規模な盗難事件で、高度に組織化された犯罪だ」と述べた。中国とアイスランドで多数の容疑者が取り調べを受けるなか、両当局は、仮想通貨コミュニティを餌食にする犯罪者を捕らえる機会を手にしている。

 

参考URL:

https://jp.cointelegraph.com/news/bitcoin-miner-heist-from-iceland-to-china