ミクロ国家リベルランド、法定仮想通貨発行へ
セルビアとクロアチアの国境の間に位置するミクロ国家リベルランドが4月13日、独自の仮想通貨Merit(メリット)を発行すると発表した。リベルランドは、個人の自由と経済の自由を目的とし、2015年に経済学者のビト・ジャディリカ氏を中心に建国が進められてきた。リベルランドの市民権には世界中から50万人以上が応募している。
リベルランドは元々クロアチアの一部であったが、1990年に起きたユーゴスラビア紛争後、クロアチアとセルビアのどちらもリベルランドがある地域を領土であると主張しなかったため、7キロメートル四方の小さな地域がのどちらの国の領土にも属さないまま残されていた。
ビト・ジャディリカ氏は、この三年間リベルランドを国際的に認めてもらうための活動を世界中で行ってきた。リベルランドの建国にあたって同氏は、クロアチアと協議を進めており現在も継続中であるようだ。
リベルランドの正式な建国にはクロアチア政府の承認が必要である一方、すでの多くの人がリベルランドの市民権を獲得している。リベルランドが発行する市民権や個人データはブロックチェーン上に記録される。
リベルランドは市民になるための条件として以下のことを求めている。
人種や宗教などに関わらず他の人を敬い、異なる意見を尊重する。私的所有権を尊重する。過去の罪によって罰せられていない者。
リベルランドでは税金の徴収はなく、銃の所持に関する制限もない。また政治的な権力を極力抑え、個人の自由を尊重する方針だ。リベルランドは社会実験としても非常に興味深い。共産主義は歴史がその正当性をすでに否定している。リバタリアン思想が強い国リベルランドはどのような発展を遂げるのだろうか。
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