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日本発ASICチップ「KAMIKAZE」を製造開始

株式会社TRIPLE-1(本社:東京都中央区代表取締役 CEO:山口 拓也)は本日、世界で初めて7 nmプロセス技術を使った仮想通貨ビットコイン用のマイニング向けASICチップ「KAMIKAZE」をテープアウト(※1)したことを発表します。「KAMIKAZE」は従来のチップに比べ50%以上の省電力化と処理速度4倍という、環境負荷を大きく低減させながらの高性能化を実現させました。

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マイニングにおける今後の日本勢の躍進を象徴する技術

昨今注目を浴びるブロックチェーン技術の一つであるマイニングでは、コンピュータの高い演算処理能力が求められます。ビットコイン取引が世界的に拡大するにつれて、コンピュータの演算処理は高速化し、マイニング専用のASICチップを搭載するハードウェアも増加しています。
こうしたマイニングの技術に関しては中国企業が大幅に先行・独占しており、日本は仮想通貨取引高で世界一となったものの、マイニングの技術に関しては大きく遅れをとっています。
当社の「KAMIKAZE」は、世界に誇る日本のもの作りの高い品質と環境に配慮した技術により、マイニングのみならず未来のブロックチェーン技術に“新たな風”を吹かせるイノベーションです。
「KAMIKAZE」のサンプルチップは2018年の8月、量産チップは同10月に出荷される予定で、2019年度には月産1,000万個を目指しています。同時に、「KAMIKAZE」を組み込んだ量産型マイニングマシンの開発も行っています。

驚異のマイニング専用ASICチップ「KAMIKAZE」とは

マイニングにおける重要課題として、巨大なハードパワーとそれに伴う莫大な電力消費があげられます。
2018年1月、モルガン・スタンレーのアナリストチームは、ビットコインなど仮想通貨マイニングに必要な電力は、本年度中に最大140テラワット時に達するとの公算があり、これは、世界の総消費電力の0.6%に相当すると発表しています。
マイニングにおける消費電力が社会的に大きく注目されるなか、マイニング専用チップ「KAMIKAZE」の開発で当社が最も注力したのは、消費電力です。「KAMIKAZE」によって電力効率(Power Efficiency)は、0.05 W/GH (※) 以下にまで抑えられます。これは、従来のチップに比べ50%以上の低減となり、マイニングのための電力を大幅に削減し、エネルギー資源の保全に貢献できるものです。

※W/GH:1秒間に10億回の計算をするのに何Wの電力を消費するかの単位。

従来のチップとの違い

「KAMIKAZE」は従来のチップとほぼ同サイズでありながら、7 nmプロセスの使用により回路の密度は5.2倍の超高密度となります。そのため、(1) マイニング能力は最大でオーバークロック時300 GH/sと従来のおよそ4倍の処理能力を実現し、(2) 電力効率は最高で0.05 W/GH以下と従来のおよそ1/2となります。
通常、マイニングマシンは、約200個程度のマイニングチップによる並列処理でマイニングを行いますが、仮にこのチップを「KAMIKAZE」に置き換えると、このマイニングマシンのパフォーマンスは最大4倍(オーバークロック時)にまでアップします。
また仮に、従来のスペックと同じマイニングマシンを「KAMIKAZE」で作った場合では、チップの数はわずか1/4で済み、計算上、マシンサイズは1/4、消費電力は1/2にまで小さくすることができます。
「KAMIKAZE」は処理速度の高速性化と省電力化を同時に、しかも高レベルで実現したことが最大の特長といえます。

従来のマイニングチップとのパフォーマンス比較

比較(1チップあたり):
<プロセス>
従来のチップ:16 nm
KAMIKAZE :7 nm
5.2倍以上(回路密度)

 <マイニング性能>
従来のチップ:約70 GH/s
KAMIKAZE :300 GH/s以上
4倍以上(オーバークロック時)

 <電力効率>
従来のチップ:約0.1W/GH
KAMIKAZE :0.05 W/GH以下
1/2以下

「KAMIKAZE」開発までの経緯

当社が国内唯一となるブロックチェーン技術開発会社として、代表取締役 CEO 山口 拓也 と 現取締役 CTO 尾崎 憲一 により設立されたのは2016年11月1日です。「KAMIKAZE」は開発から約1年かけてテープアウトにこぎつけた当社初の製品になります。
開発における技術指揮は、個人向けプロバイダとしては国内初となる株式会社ベッコアメ・インターネットの創業者でIT技術者でもある 尾崎 憲一 が執りました。当社で「KAMIKAZE」の設計及び開発を行い、チップ製造はTSMC社(台湾)が担当しています。TSMC社は世界最大手のファウンダリ(チップ受託製造会社)で、昨年、最先端7 nmプロセスを発表しました。
「KAMIKAZE」は、この7 nmプロセスを使用し開発されました。nm(ナノメートル:10億分の1メートル)は集積回路の線幅を示しますが、この幅が小さければ小さいほど集積回路は高密度となり、(1) 小型化、(2) 高速化、(3) 省電力化を図ることができます。このため、スマートフォン業界でも激しい開発競争が行われています。米アップル社では、年内にTSMC社7 nmプロセス技術を使ったCPUの製造に入ると発表しています。
現在実用化されているマイニング用チップの回路線幅は16 nmで、今回発表する「KAMIKAZE」はTSMC社7 nmを使用することにより従来のチップの5.2倍の高密度化を実現し性能を劇的に向上させることに成功しています。
これにより、例えば、グラフィックボード程度の大きさにしてパソコンのスロットに差し込むタイプや、ハードディスク程度の大きさにしてブレード型のマイニングマシンを作ることもできます。P2Pネットワーク普及に対応したブロックチェーンエンジンとしての展開も進めていきます。
当社は今後、即時償却可能な小型で安価なマイニングマシンも順次提供していく予定です。

 

参考URL:

https://www.sankeibiz.jp/business/news/180411/prl1804111432100-n1.htm