米国証券取引委員会、みずからICOのフェイクページを作って素人教育に乗り出す
騙されちゃいけません。
仮想通貨でたくさんのお金を儲けるのが詐欺師たちです。仕組みもよく理解せずに仮想通貨にお金を注ぎ込む投資家たちが騙される、というニュースが連日報道され、あやしげなICOにまた人が群がる…という光景が繰り返されています。
そこで米国証券取引委員会(SEC)が投資家への教育のために制作したのが、なんとHoweyCoinsという偽のICOサイト。ブロックチェーンとトラベルという「デジタル経済でもっとも成長が集中している分野」を組み合わせたもの、と非常に曖昧な表現で説明されています。もちろん、実際の技術は存在していませんし、役員もまったくのでっちあげです。
仮想通貨にまつわる詐欺を少しでも勉強した人ならピンと来るような、「パンプ・アンド・ダンプ」「有名人を使った宣伝」といった、詐欺によくある手法がプンプンと臭う仕上がりになっているんです。今を逃すと大儲けできないですよ!という煽りまで。
ホワイトペーパーももちろん、8ページに渡って非現実的な主張や中身のない文章が詰め込まれた物が公開。ICO詐欺を何度も見てきたSECだからこそできる、洗練されたモノマネ芸になっています。
では通常の詐欺と何が違うかというと、投資家がHoweyCoinを買おうとするとお金を受け取る代わりに説教ページにジャンプするんです。そんなに簡単にお金をあげてしまってはいけませんよ、という具合。
もちろん、投資家たちの教育という意味で有意義であることは間違いありませんが、SECの担当者も遊び心を持って楽しんでいるのが伝わってくるプロジェクトです。
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