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インド、ビットコインマイニング訓練プログラム

私たちは長い時間をかけて、さまざまな社会構造を模索してきた。日本では長らく続いた封建制の時代に、「士・農工商・穢多非人」という身分制度が作られ、そして世界四大文明の源流となったインドにも、伝統的にカースト制度が存在していた。

現在、インドでは法律上の差別は存在しないが、人々の潜在意識の中にある偏見を払しょくするのはそう簡単ではない。特に「ダリット(不可触民)」と呼ばれるカースト最下層に位置付けられた人々への差別が深刻だ。ダリットは生涯を通して極度の差別を受けることが多く、経済的にも困窮することが多い。

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そんな中、ダリット・インド商工会議所(以下DICCI)が、新しい仮想通貨マイニングプログラムを発表した。このプログラムでは、カースト制度において最も苦しむダリットの人々が、貧困を克服することを目指す。

具体的にはビットコインをはじめとした仮想通貨やブロックチェーン技術、マイニング、起業家精神などの教育を通して、農村部の人々、特に若者が故郷の農村にいながら自営業で収入を得られるようにするのだ。

DICCIは、仮想通貨関連プラットフォームであるMahabficと社会起業家のTausif Malik博士の支援を受け、プログラムを推進。 DICCIによると、この協働は「世界で最初にして最大の、自営業者のためのビットコインマイニング訓練プログラム」だという。

最近、アフリカを中心とした諸地域のコミュニティで、仮想通貨のマイニングや仮想通貨関連の起業などが隆盛しており、仮想通貨が人々に力を与えている。Idea for Goodでも以前、同じく仮想通貨のイーサリアムのマイニングで難民を救う取り組みを取り上げた。

インドのカースト格差の問題は、比較的裕福な地域では減少傾向にあるが、古くからの慣習が根強く残る地域では、多くの人々が差別を受け続けていることは間違いない。最近、インド西端のグジャラート州のダリット農家が、過激派によって殴殺されたことが伝えられている。地元警察当局は、その襲撃がカースト差別に動機付けされていることを確認した。

今後数十年の間に超大国になる計画を発表しているインドにとって、ダリット差別の問題は重大だ。歌って踊ることで有名なボリウッド映画でもこういった問題を取り上げるなど、差別をなくす努力は続いている。

13億人を超える人口を抱え、依然として貧富の差が激しいインド。伝統的に出身身分で職業が決まっていたが、近年は新興産業であるIT分野がカースト間の格差是正に寄与していると言われる。ダリットが経済的に自立できる機会を与え、ダリットに対する人々の認識を変えるのに、仮想通貨が一役買うかもしれない。

 

参考URL:

https://ideasforgood.jp/2018/04/13/bitcoin-mining-to-abolish-caste-discrimination/